第3回 トレーナー向け勉強会「足関節のムーブメント」を開催しました
スタジオインナーワークスでは、2017年4月から、ピラティス・ヨガなどのトレーナー向けの勉強会を開催しています。
今回から勉強会は年度が変わって初開催。今回から特別レッスンとトレーナー向け勉強会の二本立てとなっています。
特別レッスン・勉強会開催の目的
トレーナー・インストラクターとして仕事をしているが、動く以前に身体がどういう状態にあるべきか、身体の根本の動きとはどういうものか、などを筋肉だけではなく筋膜中心の視点でお伝えしていくものです。
ピラティス・ヨガ・ジャイロトニックなどの通常の養成コースでは、呼吸や動き、骨格筋についての解剖学は学びますが、筋膜に特化した特別なワークショップを除いては、神経・筋膜系のシステムの詳細な話はそれほどされていないのが現状です。
ピラティスの資格を取得した後、筋膜と動きにについてさらに学んでいった中PLC(Pilates Leadership Concept)のコースで恩師Marie-Joseから受けた新たな動きや感覚は、エクササイズをする前の動ける身体に変えるという意味でとても斬新なアプローチでした。
またそのアプローチをすることで、からだはより健やかに動きやすい状態に変えてくれ、無理やり筋肉を使った動きをすることなく、筋膜を整えることによって何歳になっても楽に動ける身体を作るということができます。
それまで日々目の前のクライアントさんに対しセッションをしていたものの、時折訪れる「これってどうしたらいい?」という出来事にはっきりとした答えは出せずにいましたが、PLCのメソッドにめぐりあい、その解決の糸口が見えてきました。私がこれまで12年間ピラティスに携り、恩師Mari-Joseから6年間学んできた最新の知識や動向、また新たに身体に落とし込んだ感覚をトレーナー仲間にシェアしたいという想いで、同じ志のスタッフと共に開催しています。
ここで学んだ知識・経験をもとにレッスンやセッションを提供する際に、よりお客様の身体を変えていくお手伝いができればと思っています。
筋膜と解剖・足関節:Kiyomi
4月から内容をリニューアルして開催した、トレーナー勉強会。前回から続けて参加される方も多く、みなさんの自己紹介から。
ピラティス・ヨガだけでなく、今回もピラティス・ダンス・ヨガの指導者の方にお越しいただきました。
すでに指導をされている方が多いですが、最新の情報を聞きたい、筋膜がどういうものかを詳しく知りたい、という熱意にあふれています。
コアって?筋膜のアナトミー
まず始めは、コアの定義から。なぜコアが必要か?そのきっかけなど、ある程度指導をしている方にもその明確な定義をお伝えしました。
そこから筋膜の構成や性質についてのお話。小道具で動きをイメージしてみます。
筋膜の構成について、足と関係の深い筋膜SBL(Superficial Back Line)がどうつながっているか?
実際に体感していただきました。
股関節と足関節の動きの感覚を味わってみます。
筋膜を意識して動くと、動きの質が変わります。
また筋膜の特性である弾性のあるしなやかな動き、そのつながりが臓器や全身に及ぼす影響まで。
こちらも動画を使って、質感をお伝えしながら解説を。筋膜の中にある内受容器の働きにはみなさん驚きの様子でした。情報量が多い筋膜とコアのつながりについて、前回よりもみなさんは理解が深くなった様子でした。
足関節のアナトミー・ボーンリズム
ここからは足関節とボーンリズムについて。
足の細かい骨についてはあまり取り上げられることが少ないため、名前を覚えながら動きを確認します。
また足関節の動きが股関節にどのように連携しているかをお伝えしました。
前回行った股関節のボーンリズムも同時に意識してムーブメントの繋がりを感じます。
前半が終わって、ボーンリズムで沸騰した頭を休憩。
足関節のムーブメント:Tomoko
後半は、Tomokoトレーナーから呼吸と脊柱のムーブメントについて。
足関節のハンズオン
Tomokoトレーナーのデモから。
まずは立った時の足関節の正しいニュートラルを探します。
そのためにに必要なのが距骨の位置。触診してどこにあるか確認します。
みなさん初めて距骨を触る方も多く、真剣な表情です。
腓骨のムーブメント
次は左右の腓骨の動きを確認。
ハンズオンをすると、同じように動かしているつもりでも左右に動きの違いがあることが分かります。
お互いにペアワークでハンズオンを行います。小さな動きの中で指先の感覚に集中します。
この動きだけでも、足関節がスムーズにすべるように動きます。
立位でのムーブメント
ここからは、日常生活で必要な歩行の動きへリンクさせます。
腓骨のボーンリズムをを確認しながら、足関節の動きが出るようにハンズオンでアシスト。
ここでもほんの僅かなアシストで、足関節の曲がり方に違いが出ます!
ハンズオンしてもらう側は、動きが変わって快適に。アシストし甲斐があります。
終わりに
今回の勉強会は初めて参加の方もみえましたが、呼吸と筋膜の概念からハンズオンまで濃い内容でお伝えしました。
またムーブメントの指導者の方にクライアントさんの身体を見るという点をさらに強調してお伝えしました。
筋膜という漠然とした概念と、身体の感覚が繋がったときの軽さや伸びというものが、動きの中にも活かされてきます。
新しい感覚が自分の身体に入ると、自身の得た感覚をまた表現することで、指導に活かすことができそれがまたいい連鎖を生み出します。
毎回、指導に役立つ知識や何かのヒントがこの時間の中で得ていただければ、スタッフ一同嬉しく思います。
また次回までご自身で・指導の中活用していただけると次回の勉強会にも活かしていただけます。
ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました。
トレーナー向け勉強会は今年度から新クールとなり特別レッスン・勉強会の二部構成となります。
次回のトレーナー勉強会は、2018年10月13日(土) に筋膜と解剖「膝関節のムーブメント」を行います。
詳細が決まり次第、ブログやFacebookでお知らせします。今回都合が合わなかった方も、次回のアナウンスまで少しお待ちくださいね。
第3回 特別レッスン 「足関節のワーク」 開催レポート はこちらをご覧ください
第3回 特別レッスン・トレーナー向け勉強会 参加者の声 はこちらをご覧ください
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