4月21日(土)第1回 トレーナー向け勉強会「呼吸と脊柱のムーブメント」を開催しました
スタジオインナーワークスでは、2017年4月から、ピラティス・ヨガなどのトレーナー向けの勉強会を開催しています。
今回から勉強会は年度が変わって初開催。今回から特別レッスンとトレーナー向け勉強会の二本立てとなっています。
特別レッスン・勉強会開催の目的
トレーナー・インストラクターとして仕事をしているが、動く以前に身体がどういう状態にあるべきか、身体の根本の動きとはどういうものか、などを筋肉だけではなく筋膜中心の視点でお伝えしていくものです。
ピラティス・ヨガ・ジャイロトニックなどの通常の養成コースでは、呼吸や動き、骨格筋についての解剖学は学びますが、筋膜に特化した特別なワークショップを除いては、神経・筋膜系のシステムの詳細な話はそれほどされていないのが現状です。
ピラティスの資格を取得した後、筋膜と動きにについてさらに学んでいった中PLC(Pilates Leadership Concept)のコースで恩師Marie-Joseから受けた新たな動きや感覚は、エクササイズをする前の動ける身体に変えるという意味でとても斬新なアプローチでした。
またそのアプローチをすることで、からだはより健やかに動きやすい状態に変えてくれ、無理やり筋肉を使った動きをすることなく、筋膜を整えることによって何歳になっても楽に動ける身体を作るということができます。
それまで日々目の前のクライアントさんに対しセッションをしていたものの、時折訪れる「これってどうしたらいい?」という出来事にはっきりとした答えは出せずにいましたが、PLCのメソッドにめぐりあい、その解決の糸口が見えてきました。私がこれまで12年間ピラティスに携り、恩師Mari-Joseから6年間学んできた最新の知識や動向、また新たに身体に落とし込んだ感覚をトレーナー仲間にシェアしたいという想いで、同じ志のスタッフと共に開催しています。
ここで学んだ知識・経験をもとにレッスンやセッションを提供する際に、よりお客様の身体を変えていくお手伝いができればと思っています。
筋膜と解剖・呼吸と脊柱:Tomoko
4月から新年度で開催した、トレーナー勉強会。今回から初めて参加される方も多く、みなさんの自己紹介から。
ピラティス・ヨガだけでなく、今回は様々なダンスの指導者の方にお越しいただきました。
すでに指導をされている方が多いですが、最新の情報を聞きたい、筋膜がどういうものかを詳しく知りたい、という熱意にあふれていらっしゃいました。
コアって?、筋膜のアナトミー
まず始めは、コアの定義から。なぜコアが必要か?そのきっかけなど、ある程度指導をしている方にもその明確な定義をお伝えしました。
そこから筋膜の構成や性質についてのお話。それがどう呼吸と関わるのか?
コアが働くことによって、身体へどのような影響があるのか?
特別レッスンに出られた方には体感した感覚と、その理論をつなげていただくように解説を。
勉強会の参加のみの方にも分かるように、動画を使って身体の中で起こっている動きを視覚でもイメージし確認していただきました。
また筋膜の特性である弾性のあるしなやかな動き、そのつながりが臓器や全身に及ぼす影響まで。
こちらも動画を使って、質感をお伝えしながら解説を。筋膜の中にある内受容器の働きにはみなさん驚きの様子でした。
動画で実際に筋膜の動いている時の状態を確認して、身体の中の見えない部分の動きのイメージを高めます。
情報量が多い筋膜とコアのつながりの解説の部分、みなさん頭もちょっと沸騰。
脊柱のアナトミー・ボーンリズム
ここからは脊柱の構造とボーンリズムについて。
指導者にはなじみの深い場所なので、すんなりと進みます。
ボーンリズム(骨の動き)は初めての方には少し難しい概念かもしれませんが、この考えを動きに応用することで筋膜システムと動きが繋がります。
脊柱の動きが呼吸とどう繋がっているのかを、図を見てイメージしました。
このボーンリズムをムーブメントに繋げていきます。
ここまでが前半戦。少し休憩して後半に向けて頭を切り替えます。
呼吸と脊柱のムーブメント:Kiyomi
後半は、Kiyomiトレーナーから呼吸と脊柱のムーブメントについて。
今回からハンズオンで相手の身体をガイドしていきます。
呼吸と脊柱のハンズオン
まずはKiyomitトレーナーのデモから。
ボディ役の方の呼吸の動きを確認して、ハンズオンでさらにその呼吸が大きくなるよう導きます。
その後は呼吸と脊柱全体の動きをスマートスパインでハンズオン。
温めたスマートスパインは筋膜の動きをスムーズにしてくれ、ボディ役の方には癒し効果満点!!
みんなでハンズオンをやってみます。スマートスパインが意外と重くて、実はかなり大変。
終わった後は、お互いの感想をシェア。ボディ役の方は背中がとろけて心地いい♪
その後はペアを交代。呼吸に合わせて適度な圧を探していきます。
仙骨と寛骨のムーブメント
次は特別レッスンでも行った、仙骨と寛骨のワーク。
それぞれの動きがどんな順番で起こるかを確認しながら、デモを見ます。
地味な動きになりますが、終わった後のボディ役の方は!!
またお互いにペアワークです。腹斜筋や殿筋を使いすぎないところで動くのがポイント。
終わった後は、腰や股関節のつまりもとれ、可動域も広がります。
立位でのムーブメント
ここまで重力のない所から、日常生活で必要な動きへつなげていきます。
壁でのワークは、体幹の安定を保った上でさらに股関節・膝間節・足間節のスムーズな動きに変えていきます。
こちらは見た目は地味目なワークですが、実際動くのはかなり大変。
す。
それでもさすがダンサーさん、すばらしいバランスで動かれました!
この後、股関節の動きに、ご本人もびっくり。筋膜を通した動きが身体の中で繋がりました。
終わりに
今回の勉強会は初めて参加の方もみえましたが、呼吸と筋膜の概念からハンズオンまで濃い内容でお伝えしました。
またムーブメントの指導者の方にクライアントさんの身体を見るという点をさらに強調してお伝えしました。
筋膜という漠然とした概念と、身体の感覚が繋がったときの軽さや伸びというものが、動きの中にも活かされてきます。
新しい感覚が自分の身体に入ると、自身の得た感覚をまた表現することで、指導に活かすことができそれがまたいい連鎖を生み出します。
毎回、指導に役立つ知識や何かのヒントがこの時間の中で得ていただければ、スタッフ一同嬉しく思います。
また次回までご自身で・指導の中活用していただけると次回の勉強会にも活かしていただけます。
ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました。
トレーナー向け勉強会は今年度から新クールとなり特別レッスン・勉強会の二部構成となります。
次回のトレーナー勉強会は、2018年6月16日(土) に筋膜と解剖「股関節のムーブメント」を行います。
詳細が決まり次第、ブログやFacebookでお知らせします。今回都合が合わなかった方も、次回のアナウンスまで少しお待ちくださいね。
第1回 特別レッスン 「呼吸と脊柱のワーク」 開催レポート はこちらをご覧ください
第1回 特別レッスン・トレーナー向け勉強会 参加者の声 はこちらをご覧ください
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